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弁護士ブログ
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裁判官人事評価アンケートについて(R6.7)
1 はじめに
各弁護士会では,定期的に,各弁護士に対して「裁判官人事評価段階式アンケート」を実施し,取りまとめています。
2 裁判官の人事評価とは
そこで,裁判官の人事評価については,所定の審議会による審議等がなされながら,慎重に進められております。
そして,審議会では,「弁護士や検察官等による外部評価を一定期間ごとに行うことによって内部評価とあわせて評価を行うべき」「法曹関係者,裁判利用者の声が反映されて決定していく必要がある」といった意見も出されているようです。
この点については,上述した裁判官の職権行使の独立等との兼ね合いもありますので,「代理人等裁判所外部の者からもたらされる情報の中には,裁判官の執務や裁判所の運営の改善に対して参考となる意見が含まれていることがあるが,それらについては,評価の問題と切り離して,研修その他の場を通じ,裁判官の執務や裁判所運営に生かすことが望まれる」とされているようです。
3 各弁護士会での「裁判官人事評価アンケート」について
長崎県弁護士会では,直近でいうと,令和6年3月に実施されました。
その上で,以下のとおり最終的な評価をA~Dで記載しますます。
◆対象となる裁判官
◆アンケート項目
・全般
・審理を主催する能力
※争点を的確に近いし,事件の筋を見通しながら進めているか。
無方針のまま審理を継続したり,判断を回避して判決延期を繰り返したりしていないか。
・審理に応じた柔軟性
※当事者の主張に耳を傾け,柔軟な姿勢で審理に臨んでいるか。
自分の当初の判断に固執したり,和解案を当事者に押し付けていないか。
・訴訟関係者に対する態度
※訴訟関係者に対して親切丁寧に接しているか。
高圧的姿勢や乱暴な言葉遣いはないか。公平に接しているか。
・民事
・証人等採否の適否
・和解案の妥当性
・判決の説得力
・刑事
・証人等採否の適否
・被告人の権利の保障
・判決の説得力
・家事・人事
・証人等採否の適否
・和解案等の妥当性
・審理・判決の説得力
・少年
・証人等採否の適否
・審判の説得力
◆評価について
A 裁判官として優れている
B 裁判官として必要な能力・素養を備えている
C 問題点について研鑽を重ねてほしい
D 裁判官に必要な素質を欠く
4 最後に
今回当事務所で回答したアンケート内容と,長崎県弁護士会で取りまとめの結果は概ね符号しており,いろいろと思うところがある結果となりました。
今後も,よりよい司法となるよう,法曹三者で情報共有しながら案件の処理を進めてまいりたいと思います。
(竹口・堀法律事務所) 2024年7月 1日 16:26