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1.はじめに
交通事故に関する弁護士の業務は、通常は、①交通事故による損害に関する示談(民事上の損害賠償請求)、②交通事故により刑事責任を問われている被疑者及び被告人の刑事弁護(刑事上の問題)です。
したがって、弁護士は、すでに発生してしまった交通事故に関与するのが通常だといえます。
しかしながら、一度交通事故が発生してしまうと、加害者は場合によっては被告人となり刑事処罰を受けることとなりかねません。
また、被害者側は、被害者が亡くなってしまったり、後遺障害を負ってしまったり、多大な被害を被ることとなりかねません。
そこで、当事務所としては、すでに発生した交通事故については、全力で事件解決にあたるほかありませんが、交通事故を未然に防ぐ必要性も痛感しています。
2.平成26年の佐世保の交通死亡事故
そこで、今回は、みなさんに交通事故の恐ろしさを知ってもらうためにも、平成26年に佐世保市で発生した交通死亡事故の状況について話をします。
(1) 発生件数
まず、長崎県警によると、平成26年(11月9日現在)に佐世保市で発生した交通死亡事故は、合計11件(死亡者11名)です。
これは、佐世保市で、毎月約1件のペースで死亡事故が発生していることをあらわしています。
(2) 発生場所
上記11件の発生場所は、佐世保市藤原町、佐世保市江迎町、佐世保市日宇町、佐世保市須佐町、佐世保市白南風町、佐世保市有福町、佐世保市稲荷町、佐世保市指方町、佐世保市大和町、佐世保市広田町です。
これらの町名を見ると、みなさんにとって、身近な場所で死亡事故が発生していることが分かるのではないでしょうか。
また、死亡事故が発生した場所の状況についてですが、11件のうち6件が交差点ないし交差点付近、3件が直線道路、2件がカーブ地点で発生しています。
一般に、交通事故は交差点付近で最も生じやすいと言われており、まさにそのことを示す結果となっています。交差点や交差点付近を運転する際には、いつも以上に気をつける必要があるといえます。
3.長崎県警の取組
長崎県警の統計を見る限り、長崎県内の今年の交通事故件数は、例年と比べて減少しているようです。しかしながら、死亡事故などの重大事故については、減少していないようです。
一方、交通事故の原因は、脇見運転やぼんやり運転などの安全義務違反が最も多い(全体の約4分の3)ようです。
そこで、長崎県警では、交通事故を防ぐために、脇見運転やぼんやり運転をなくすような注意を呼び掛けています。
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