竹口・堀法律事務所


弁護士ブログ


「発信者情報開示に係る意見照会書」が届いた場合の対応(R5.11)


2023/11/02 19:18

 当事務所では,各種法律相談を受けておりますが,その中で,「発信者情報開示に係る意見照会書」が届いたがどうしたら良いかというご相談を受けることがあります。
 
 今回は,そのようなケースについてご説明いたします。
 
 さて,近年,インターネット(WEB)上でのデータのアップロードやダウンロード等が盛んにおこなわれています。
 そのような中で,プロバイダー会社等から通知が届いたという事案が全国的に数多く発生しています。もちろん,当事務所が所在する佐世保市やその近辺の市町村,長崎県や佐賀県でも多く発生しております。
 
 その際に,「発信者情報開示に係る意見照会書」という書類が同封されているというご相談です。
 
 この「意見照会書」には,通常,「発信者情報開示」を請求している会社の言い分が記載されているとともに,これに対する「回答書」が同封されています。
 
 「意見照会書」には,例えば,請求者の著作権が侵害されたことから,損害賠償請求権行使等のために必要であるため,被請求者の個人情報(氏名や住所,電話番号等)を開示してほしいというような内容が記載されています。
 
 そして,書類を受け取った側としては,これに対する「回答書」を作成して提出しなければなりません。
 
 「回答書」の内容は,「発信者情報開示」に「同意する」「同意しない」という欄が設けられていたりします。
 
 ここで,仮に「同意する」と記載して提出してしまうと,もちろん,請求者側に個人情報が開示されてしまい,本格的に損害賠償請求の手続を進められてしまう危険性が高まります。
 
 そのため,ご相談を受けた弁護士としては,その点をご相談者の皆様にご説明した上で,「同意しない」という記載をしたいという方については,事実関係を聴取した上で,「回答書」の記載方法についてアドバイスをしています。
 
 「回答書」に記載すべき内容については,「意見照会書」の内容によって異なりますが,できる限り,詳細な理由や根拠を記載した方が,より,良い結果に結びつきやすいと思います。
 
 そのため,ご相談者の中には,弁護士からアドバイスのみをもらって自分で作成するという方もいらっしゃれば,弁護士で「回答書」を作成してほしいという方もいらっしゃいます。
 
 仮に,弁護士で「回答書」を作成してほしいというご希望があった場合は,所定の文書作成料(弁護士費用・相談料)が発生してはしまいますが,弁護士にて裁判例や法律等を改めてリサーチした上で,「回答書」を作成しています。
 
 過去に当事務所で作成した「回答書」の内容としては,例えば,損害賠償請求権行使のために必要であるとはいえないこと等を記載したケースがあります。
 より具体的な内容としては,事案によりますが,当該著作物の侵害にあたるのかどうか等を,法律や裁判例の内容を用いながら記載したケースがあります。
 
 弁護士で作成した「回答書」を用いた場合には,後に確認したケースでは,その後実際に損害賠償請求には至ることがなく,その後の手続を無事に食い止めることができたというご報告を多数いただいております。
 
 「発信者情報開示」に関するご相談は,他人には相談しにくいようなケースも多いことと思います。
 弁護士であれば守秘義務を負っており,安心してご相談できますので,お困りの方は是非当事務所にご相談ください。


< 前へ一覧次へ >

このページの先頭へ[1]

HOME[0]


事務所のご案内
お問い合わせ
プライバシーポリシー

Copyright (C) 竹口・堀法律事務所
All rights reserved.