トピックス |
1.はじめに
市民の皆様において様々な法律問題が起こった際,専門家である弁護士に相談・依頼しなければ解決できない事案が多数見受けられますが,弁護士への相談料や弁護士費用は,市民の皆様にとっては高額だといえます。
そこで,国の機関である「法テラス」(日本司法支援センター)が,弁護士費用を扶助する業務を行っています。
2.法テラスの扶助業務の内容
法テラスの扶助業務とは,具体的には,弁護士への相談料を国が負担してくれたり(相談援助,同一案件について3回まで),弁護士費用を国が立て替えてくれる(代理援助)という制度です。
相談援助については,国から支出されるますので,ご相談者が負担する必要はありません。
代理援助については,あくまでも立て替え制度ですから,国が立て替えてくれた弁護士費用を,分割で返していく(償還)必要があります。償還の仕方については,月々に3000~5000円程度であることが多いです。償還は,ゆうちょ銀行の口座からの引き落としとなりますので,ゆうちょ銀行の口座を事前に開設しておく必要があります。
代理援助で国が立て替えてくれる金額については,案件ごとにその都度審査の上で決定されますが,通常の弁護士費用よりも安くなるのが一般的です。
なお,生活保護を受給されている方については,代理援助の償還が免除される場合もあります。
3.法テラス申込の手続について
(1) 申込場所
弁護士費用について法テラスの扶助制度を申込む場合は,法律事務所において申込む必要があります。
なお,法テラスの扶助制度は,どの法律事務所に依頼する場合でも利用できますので,必ずしも各地の法テラス法律事務所での相談・依頼が必要なわけではありません。(法テラス法律事務所は,佐世保市であれば法テラス佐世保法律事
務所,長崎市であれば法テラス長崎法律事務所があります。)。
もっとも,中には法テラスの制度を利用できない法律事務所があるかもしれませんので,事前に,相談する法律事務所に法テラス制度利用の可否を確認しておいた方がいいかもしれません。
なお,竹口・堀法律事務所は,法テラスと契約しておりますので,法テラスの扶助制度を利用することができます。
(2) 利用要件
扶助制度(法テラス)の利用希望がある方については,法テラスを利用する要件を充たすかどうか,確認させていただきます。
法テラス利用の要件としては,①収入額が基準額以下であること(収入要件),②資産額が基準額以下であること(資産要件),が必要です。
①や②の額については,家族の人数や地域によって決定されますが,その方の生活状況等によって判断が異なりますので,各法律事務所にてお問い合わせください。
一般的には,佐世保や長崎の方の場合,単身世帯であれば収入が手取り20万円程度で資産が180万円以下の方であれば,要件を充たす可能性が高いです。
また,4人家族であれば,家族の総収入が手取り30万円程度,資産が合計300万円以下であれば,要件を充たす可能性が高いです。
なお,家族であるかどうかについては,家計が同一かどうかで判断されます。
(3) 申込方法
扶助制度(法テラス)の申込みは,相談援助を利用する場合は,「援助申込書」に必要事項をご記入いただければ,弁護士が必要書類を作成の上法テラスへ申込みを行います。
代理援助を利用する場合は,「援助申込書」に加えて,必要な資料を取り寄せていただいた上で,弁護士が必要書類を作成して法テラスへ申込みを行います。
申込む際に取り寄せていただく資料は,主には,住民票,収入状況に関する資料(給与明細や源泉徴収票など),資産に関する資料(所有不動産に関する資料,通帳の写し)などです。
代理援助の場合,法テラスにおいて審査が必要となりますので,場合によっては,弁護士が介入できるまでに申込をしてから1月程度の期間が必要となる場合もあります。
ですので,緊急の場合は,法テラス制度を使わずに直接弁護士に依頼した方が良いかもしれません(竹口・堀法律事務所にご相談いただければ,分割払の方法などなるべくご負担の少ない方法によりご依頼をいただける方法を検討いたします。)。
(4) その他
法テラスの利用をご希望される場合は,お気軽に当事務所(竹口・堀法律事務所)へお問い合わせください。
佐世保・長崎の弁護士
竹口・堀法律事務所
弁護士 竹口 将太
Copyright (C) 竹口・堀法律事務所 All rights reserved. |