「
訴訟要件」とは、
裁判による請求がなされたとき、その請求の当否について、本案判決をするために備えていなければならない要件のことです。
訴訟要件が必要な理由は、民事
訴訟手続が紛争の公権的な解決を図る制度であることから、同解決に値する紛争のみを選別して、訴えを効率よく迅速に処理するためです(制度的要請)。
訴訟要件の具体例としては、例えば、当該
裁判所に
裁判権や管轄権があるかどうか、当該当事者に当事者能力や当事者適格があるか、当該訴えの提起や
訴状送達が有効であるかどうかなどです。
実際の
裁判では、
訴訟要件が問題となることはそんなに多くはないですが、管轄の問題などはよく生じます。