1.付添人とは
「付添人」(少年付添人)とは、少年(未成年者)が刑事事件(犯罪)を起こした場合に、当該少年につく弁護士のことをいいます。
なお、少年が起こした刑事事件のことを、一般的に「少年事件」と呼んでいます。
佐世保でも、毎年、様々な少年事件が発生しています。
被疑者・被告人が成年者である場合、弁護士が「弁護人」として業務を行っていることについてはみなさんご存じだと思いますが、「付添人」としての業務の大まかなイメージとしては、「弁護人」をイメージしていただければ良いと思います。
2.少年事件の場合の特殊性等
刑事事件の被疑者・被告人が成年者である場合は、検察庁(佐世保であれば佐世保区検察庁)が起訴・不起訴を決めます。
しかしながら、少年事件の場合は、検察庁が事件を家庭裁判所(家裁)に送り、家庭裁判所(佐世保であれば長崎家庭裁判所佐世保支部)が判断を下します。
この点で、少年と成年者の間で手続等の違いが生じます。
同違いに伴い、「付添人」の役割も、「弁護人」の場合とは異なる部分が自ずとでてきます。
例えば、少年事件の場合は、鑑別所や家裁調査官による調査が行われたり、精神科医による鑑定留置が行われることもありますので、付添人としても、このような手続を想定しながら、業務を行うこととなります。
3.付添人の選任方法等について
少年事件で付添人がつく場合、通常の刑事事件について当番弁護士制度や国選弁護人制度があるのと同じように、当番付添人の制度(各弁護士会)や国選付添人制度(法テラス)が存在します。
なお、国選付添人については、現在、日弁連で、「全面的国選付添人制度」を実現させるべきだという議論があります。
もちろん、少年事件の付添人についても、私選弁護が存在するのと同じように、自費で弁護士に依頼し、私選の付添人を選任することも可能です。
4.最後に
当事務所では、少年事件について、佐世保を中心として、付添人としての業務を行うこともあれば、被害者側代理人としての業務を行うこともあります。